超加工食品消費量ランキング2026|日本人の食生活は本当に健康なのか?

超加工食品に囲まれて笑う女性 食事と健康

コンビニ弁当、カップラーメン、冷凍食品、菓子パン、スナック菓子。私たちの身の回りには、手軽で便利な食品があふれています。忙しい朝や残業の後は、こうした食品に助けられている人も多いでしょう。

近年、これらの食品の多くが「超加工食品(Ultra-Processed Food:UPF)」として注目されています。欧米では肥満や糖尿病との関連を指摘する研究が相次ぎ、日本でもテレビやSNSで取り上げられる機会が増えました。

しかし「超加工食品は危険だから食べるな」と言われても、現実はそう簡単ではありません。物価は上昇し、家計には余裕がなくなり、多くの人が時間にも追われています。そのような社会の中で、UPFは着々と売上規模を拡大させています。

今回は世界の超加工食品消費量ランキングをもとに、日本の食に起きている変化を考えてみたいと思います。

超加工食品とは何か?

超加工食品とは、ブラジルのサンパウロ大学の研究グループが提唱したNOVA分類(食品の加工度合いを4つに分類した指標)における最も加工度の高い食品を指します。

代表的なものとしては、カップラーメン、スナック菓子、清涼飲料水、菓子パン、加工肉製品、冷凍ピザなどがあります。

ただし、「加工食品=悪」ではありません。例えば味噌や豆腐、納豆も加工食品です。日本人は昔から加工食品を利用してきました。

問題視されているのは、多数の添加物や香料、保存料などを使用し、工業的に大量生産された食品が日常の食事の中心になりつつあることです。

もちろん、超加工食品を食べたからといって直ぐに病気になるわけではありません。しかし近年の研究では、摂取量が多い人ほど肥満や糖尿病、心血管疾患などのリスクが高まる傾向が報告されています。

参考資料:FAO(国連食糧農業機関)・UPF

世界の超加工食品消費量ランキング

各国の栄養調査をもとに集計されたデータによると、UPFの摂取割合が最も高い国はアメリカです。

Image © Visual Capitalist. Used with attribution.

総摂取カロリーに占めるUPFの割合は以下の通りです。

1位 アメリカ 58%
2位 イギリス 57%
3位 オーストラリア 40%
4位 南アフリカ 39%
5位 メキシコ 30%
6位 日本 28%
7位 チリ 28%
8位 ブラジル 22%
9位 韓国 21%
10位 インドネシア、イタリア 18%

アメリカでは摂取カロリーの半分以上がUPFから供給されています。一方、日本は欧米ほど高くないものの、世界的に見れば決して低い水準ではありません

興味深いのは、アメリカでは子どもから高齢者まで幅広い世代でUPFが日常食になっていることです。所得による差はあるものの、社会全体に深く浸透しています。

これは単なる食文化の違いではありません。共働き世帯の増加、自動車社会、巨大食品産業の発展など、さまざまな社会的要因が積み重なった結果と言えるでしょう。

参考資料:Visual Capitalist

超加工食品だけが問題なのか?

UPFが問題視される理由は、大きく二つあります。

一つは、自然の食材から大きく離れていることです。

人類は長い歴史の中で、穀物や野菜、魚、肉などを食べてきました。しかし超加工食品の多くは、原料を細かく分解し、それを再構成して作られています。香料や甘味料、乳化剤などによって味や食感が調整され、長期保存や大量生産に適した形へと変えられています。

もう一つは、本来補助的な存在であるはずの食品が、食生活の中心になりつつあることです。

忙しい現代社会では、コンビニ弁当や冷凍食品、菓子パンなどは便利な選択肢です。しかし、それらが毎日の食事の大半を占めるようになると、食生活全体が工業的に設計された食品に依存することになります。

マクロビオティックや東洋医学では、食べ物を単なる栄養素の集合体ではなく、生命を養うものとして捉えます。その視点に立つと、UPFの問題は添加物の数やカロリーだけではありません

自然の食材から離れた食品が増え、本来の食事のあり方そのものが変化していることが、世界中で議論されている理由なのです。

日本でも高まりつつあるUPFへの依存

「日本人は健康的な食生活を送っている」と考える人は少なくありません。でも実際には、食事内容は世代によって大きく異なります。

70代以上の世代には、焼き魚や味噌汁、煮物などを中心とした食事を続けている人が多く見られます。戦後の食文化を経験してきた世代であり、自炊率も比較的高い傾向があります。

一方で20代や30代では、コンビニ弁当や冷凍食品、デリバリーサービスの利用が増えています。

厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、野菜摂取量は若年層ほど少なく、高齢層ほど多い傾向が確認されています。

さらに見逃せないのが所得格差です。近年は食料品価格の上昇が続いています。野菜や果物、魚介類などは以前よりも高くなり、家計への負担は増しています。

加えて、日本では税金や社会保険料の負担も増加してきました。財務省の資料によると、日本の国民負担率(租税負担率と社会保障負担率の合計)は40%台後半で推移しています。

手取り収入が増えない中で税や社会保障負担だけが増えれば、みな節約志向になります。結果、「健康に良いものを選ぶ」よりも、「安いものを選ぶ」「手軽なものを選ぶ」に偏っていきます。

また、高齢者だから健康的な食生活を送っているとは限りません。年金生活の単身高齢者の中には、調理の手間や経済的理由から、カップラーメンや総菜に頼らざるを得ない人もいます。

もはや「日本人は健康的」というイメージは、メディアが作り出した幻想なのです。現実は、国民の2人にひとりががんと診断されているのですから。

健康は誰が守るのか

国民の食の安全や健康問題は、政府や監督官庁に責任があると言われます。しかし残念ながら、彼らは国民のことなど気にしていません

食品メーカーは利益を追求します。特に上場企業であれば、消費者の健康よりも売上の最大化や、原価率を下げて儲けることに執着します。

そして、多くの国民は日々の仕事や家事に追われ、政府が認可したという理由だけで、人体に悪影響のある食品を常食しています。

しかし幸運にも今はSNSやYouTubeのおかげで、様々な情報を入手できるようになりました。何を食べるか、の取捨選択も私たち自身で行う時代になったのです。

時間的、経済的に余裕のない人が食品の犠牲になりやすいのは、アメリカの貧困層を見れば一目瞭然です。

アメリカ保健福祉省のロバート・ケネディJr.長官は、MAHA(Make America Healthy Again・アメリカを再び健康に)という活動の推進に日々戦っています。

彼は、低所得者向け食料支援制度SNAP(通称フードスタンプ)でソーダやキャンディーなどを購入できないようにする改革を推進しています。(時点では20州前後が何らかの制限を導入または導入予定)

アメリカには、国民の健康を本気で考えてくれる政治家がいます。日本にも国民の幸せを考える政治家は沢山います。国民が声を上げ、行動することにより、政治や食料政策が方向転換することに期待しています。

健康を失えば、自由も失ってしまうのですから。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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