抹茶とは何か?──ただの飲み物ではない
抹茶とは、碾茶(てんちゃ)を臼で挽き粉末にした日本の伝統飲料です。一般的な緑茶や紅茶は茶葉を抽出して飲みますが、抹茶は茶葉そのものを摂取する点が大きな特徴です。

そのため、カテキンやビタミンなどの栄養を効率よく取り込めるとされ、近年では「健康飲料」として世界的に注目を集めています。
また、抹茶は単なる健康食品ではなく、視覚的な魅力も大きな特徴です。鮮やかな緑色は他の飲み物にはない個性を持ち、スイーツやドリンク、さらにはコスメや香りの分野にも広がっています。

こうした「色」としての存在感が、現代の消費文化と強く結びついています。抹茶は単なる飲料を超え、ライフスタイルの一部として再解釈されているのです。
世界的ブームの正体──SNSと“映える飲み物”
抹茶ブームの背景には、SNSの存在があります。鮮やかなグリーンは写真や動画で映えやすく、TikTokやInstagramでは「matcha latte」が定番コンテンツになりました。
TikTokでは「#matcha」のハッシュタグの視聴回数が100億回を超えた、とも報じられています(プレジデントオンライン)。
この流れを象徴するのが、価格高騰により抹茶の調達ができなくなるという現象です。スターバックスは抹茶ラテを世界各国で展開していますが、昨年一部の店舗で在庫が切れたため、提供中止を余儀なくされたそうです(プレジデントオンライン)。
具体的な売上シェアは公表されていませんが、同社ではティー関連商品の売上が拡大していることが報じられており、抹茶はその中心的な役割を担っていると考えられます。

さらに、抹茶は「味」よりも「体験」として消費されている点も特徴的です。甘いラテとして提供されることで苦味が和らぎ、より多くの人に受け入れられています。
自宅で抹茶を点てる動画やラテアートの投稿も増えており、茶道の所作が気軽なコンテンツとして楽しまれるようになりました。
セレブも夢中──抹茶はステータスになった
抹茶人気を後押しした要因の一つが、セレブリティの存在です。グウィネス・パルトロウやナタリー・ポートマン、ジャスティン・ビーバーなど、多くの著名人が抹茶を愛飲していると紹介されています。(資料:Original Matcha「Celebrities Who Love Matcha」

こうした影響は、単なる嗜好の広がりにとどまりません。抹茶は「健康的で意識の高いライフスタイル」を象徴する存在となりました。かつてエコの象徴として、トヨタのプリウスが、ディカプリオなどセレブから選ばれたのに似ています。
かつてコーヒーもただの飲料でしたが、カフェ文化として定着しました。抹茶は飲み物という枠を超え、「選ばれる理由」を持つ商品へと変化しているのです。
WBCでも話題に?抹茶がスポーツ文化に入り込む
抹茶が最近、スポーツの世界にも登場したのを覚えているでしょうか。2026年WBCで、ヒットを打ち塁に出た日本チームの選手が抹茶を点てるようなポーズが話題になりました。
このポーズは、代表の北山亘基投手(日本ハム)が発案したもので、「得点(点を取る)」と「茶を点てる」をかけた、日本らしいユーモアから生まれたとされています。

また、大谷翔平がポーズを考えるよう促したことがきっかけとも報じられています。(GOAL.com「WBC侍ジャパンの茶道ポーズ解説」
翔平は「おーいお茶」の広告にも出演しているので、私はスポンサーの力が働いたのではと推測しております。
抹茶が世界で通じる「日本文化の記号」として認識されるのは良いことで、(移民問題における)ナショナリズムの高まりも感じられました(曲解?)。
抹茶はなぜ続くのか──色と広がりの多さ
抹茶の人気はこれからも続くと思います。その理由のひとつは「色」、もうひとつは「広がりやすさ」です。
コーヒーや紅茶も人気がありますが、ここまで視覚的に分かりやすい個性はありません。抹茶は味だけでなく、見た目そのものが「個性・アイデンティティー」として機能しています。
また、抹茶は粉末なので、ラテやスイーツはもちろん、アイスやお菓子、さらにはコスメや香りまで、さまざまな形に展開できます。

抹茶の鮮やかなグリーンは、それだけで強い印象を与えます。見た瞬間に「ヘルシー」「ナチュラル」といったイメージが伝わりやすく、SNSでも目に留まりやすい特徴があります。
実際に、抹茶は飲み物の枠を超えて、ライフスタイル全体に広がっています。こうした使い方の自由さは、コーヒーにはあまり見られない特徴です。
最後に、抹茶(Matcha)という名前も良いのでしょうね。何となくかわいい印象があり、多くの人から愛される大切な要素だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
