Bリーグは大丈夫?NBAで3ポイントシュートが炎上中!

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数年前にアメリカでNBAシャーロット・ホーネッツの試合を観に行きました。バスケットボールの観戦は久しぶりですごく楽しみにしていたのですが、ゲーム内容は面白くなかったというのが正直な感想です。

直観として3ポイントシュートが多いので、フォーメーションやゴール下の競り合いなど予想外の展開が少なかったからだと思います。

3ポイントはスコアを量産するのには良いですが、犠牲にしていることも多いと思います。NBAの現状を探ってみたいと思います。

3ポイントを否定する声は現役プレイヤーからも

ゴールデンステート・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは今年2月、「今のNBAは凄く退屈だ」と発言し物議をかもしました。スリーポイントの数を減らし、ゲームにフィジカルなプレイを取り戻したいと考える多くのファンの声を代弁しているようです。

グリーンは、”ただ速く走れる、3ポイントが多く打てる、だけでは中身がない。凄く退屈だと思う。”と発言しました。

NBAの2024-2025年のゲームのうち3ポイントによるスコアは約36%で、2ポイントは49%と減少(過去最低を記録)しました。フィジカルな戦いが減っていることがわかります。

今シーズンのNBAの試合では、一試合の平均3ポイントシュート数は73本だそうです。

昨年のホーネッツとブルズの試合では、97本の3ポイントシュートの内、75本が外れたとして問題視されました(成功率22%)。ファンもため息ばかりだったことでしょう。

他のNBAプレイヤーの3ポイントへの意見は?

今年のNBAオールスターゲームの後のインタビューで、3ポイントが多すぎることへの批判についてトップ選手がコメントをしています。デュラントとカリーはまったく否定的ではありませんね。

ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)

”昔のことはすべて良かったと考えるのはノスタルジア。ファンは今3ポイントを批判しているが、かつては熱望していた。今はもっとミドルシュートが見たいと言う。彼らは決して満足しないだろう。”

ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ)

”僕はウィンドミルダンクやドライブしてダンクを決められるわけではない。3ポイントシュートを嫌うことは絶対にない。それが僕がずっと見てきたゲームのスタイルだから。”

レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)

”変化があれば、必ず反発もある。ゲームでは多くのクソみたいな3ポイントシュートが打たれている。これはオールスターゲームだけの話ではなく、もっと大きな問題だ。”

マイケルジョーダンは3ポイントに懐疑的だった!

あのマイケル・ジョーダンも、1992年にスリーポイントについてコメントしています。

”スリーポイントシュートはゲームの全てのフェーズを犠牲にしてしまう。”

”私のゲームは、フェイントでゴールに向かい、パスを出したり、ダンクをしたり、何でもありです。”

”3ポイントシュートを決めると、ゴールに行く回数が減るんです。3ポイントラインに行って、誰かが自分を見つけてくれるのを待つようになります。”

スリーポイントの影響を端的に説明していますね。多くのファンはディフェンスに阻まれても、諦めずにゴールに向かう選手のプレーを見たいのだと思います。

NBAコミッショナーの見解は楽観的

NBAのコミッショナーのアダム・シルバー氏は、メディアやファンがゲームに対して批判的であることに対し、以下のようにコメントしています。Source: Yahoo sport

  • NBAは最近、ESPN、NBC、Amazonと11年間で760億ドル(約11.4兆円)の契約を締結した。今後10年間は非常に安定した経営が約束されている。
  • NBAの視聴率は昨シーズンより若干低下したが、その後回復し非常にポジティブに見ている。
  • 伝統的なテレビ視聴率よりも、他のメディアを通じたファンとの繋がりを重視している。SNSのフォロー数は25億人に達し、比類のない記録的な人気である。
  • 今のゲームの状態は素晴らしいと思っている。常に競技委員会と議論をしており、改善する方法があれば取り組む。私は過剰に反応しないようにしている。

NBAのOBを含む批評家やファンは、昔のNBAが良かったと思う傾向が強いようです。シルバー氏は、若い世代はそうは思っていない、という解釈をしているようです。


同じゴールを目指すスポーツでも、ラグビーやサッカーは得点ルールを変えなくてもファンからの高い支持があります。3ポイントの議論は、そもそもなぜ導入したのか、に納得していない人が多いのではないかと思いました。

プロスポーツは利益を上げなければならないので、NBA運営側はバランスを取るのに苦労している様子です。NBAが今後ファンの期待にどの程度向き合うのか、これからも注目していきたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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