シンガポールのおしゃれスポット「New Bahru」とは?話題の仕掛け人と名門一族にも注目

New Bahruシンガポールの建物 エンタメと文化

シンガポールの観光・カルチャースポット「New Bahru(ニューバル)」に行ってきました。留学中の娘がインターンで勤務した会社がここに入っており、挨拶がてら見学をしました。

かつての学校施設を再開発して生まれたこの複合施設は、今、現地の若者や感度の高い観光客の間で話題となっています。

今回は、実際に現地を訪れた感想を交えながら、この新スポットの魅力と、それを仕掛けたThe Lo & Behold Group、さらに創業者とその家族背景などを探ってみたいと思います。

New Bahruとは? ─ 旧校舎が生まれ変わったライフスタイル複合施設

New Bahru(ニューバル)は、シンガポール中心部のリバーバレー地区、キム・ヤム・ロードに位置します。

Bahruとはマレー語で「新しい」を意味し、新たな創造的なコミュニティーを築くという希望が込められているとのこと。シンガポールにも同じ単語を繰り返すオノマトペ(擬態語)があり、親しみやすさを狙って命名されたそうです。

ここはもともと1969年に建てられた南橋(Nan Chiau)高校の校舎で、長年使われていなかったのですが、地元建築事務所FARMによってレトロなデザインを活かしつつ見事に再生されました。

敷地内にはカフェ、レストラン、ブティック、アートギャラリー、スパ、フィットネススタジオ、キッズスクールなど、約40の地元ブランドが入居しています。

特に注目したいのは、ナシレマクの名店「The Coconut Club」、スリランカ料理で注目されている「Kotuwa」、牧草牛肉バーガーの「One Fattened Calf Burgers」ですが、他にも個性的なレストランが沢山あります。

ランチはバーガー屋さんにしました。牧草で育てた牛のパテとジャガイモを使ったバンズがとても美味でした🥰。人気のチーズバーガー、フライドポテト、ドリンクのセットが$22(約2400円)でした。

中庭には開放的な芝生エリアや子ども向けのプレイグラウンドがあり、週末は家族連れの姿も多く見かけるようです。

また、「Alma House」という長期滞在者向けのスタイリッシュなサービスアパートメントも併設されています(最低6日から宿泊可)。次回はここに泊まりたいと思いました。

Photo: ALMA HOUSE Website

仕掛け人は「The Lo & Behold Group」─ オデットやTanjong Beach Clubで有名なグループ

このNew Bahruを手掛けたのが、シンガポールのホスピタリティ界で最も注目されているグループのひとつ、「The Lo & Behold Group(ザ・ロウ・アンド・ビホールド・グループ)」です。

2005年に設立されて以来、次々とユニークなコンセプトのレストランやバー、ホテルを展開してきました。

代表的な事例としては、シンガポール初の屋上バー「Loof」、アジア最高峰レストランの常連でミシュラン三つ星を獲得した「Odette(オデット)」、ビーチリゾート風の「Tanjong Beach Clubなどがあります。

Photo」Odette Website

どの施設もただ食事を提供するだけでなく、「空間」「体験」「文化」を重視している点が特徴です。

New Bahruにおいても、「地元のクリエイターやブランドが主役になれる場所をつくる」というコンセプトが貫かれ、一般的なショッピングモールや商業施設とは一線を画しています。

創業者ウィー・テンウェンの人物像 ─ 億万長者一家の“異端児”

The Lo & Behold Group創業者であるウィー・テンウェン(Wee Teng Wen)氏は、シンガポールの名門銀行一家に生まれました。

祖父のウィー・チョー・ヨー (Wee Cho Yaw)氏はUnited Overseas Bank(UOB)を創設・名誉会長を務めた方で、父のウィー・イー・チョン( Wee Ee Cheong)氏は同銀行の現CEOという、まさに財閥ともいえる家系です。

そんな環境に生まれながらも、テンウェン氏は自身の情熱を「金融」ではなく「ホスピタリティ」に向けました。米ペンシルバニア大学で心理学とマネジメントを学んだ彼は、帰国後にバーやレストラン事業をスタートします。

Photo:Loof Website

最初のプロジェクト「Loof」で一躍注目され、以後The Lo & Behold Groupを急成長させてきました。

テンウェン氏の経営哲学は、「人を第一に考える」こと。従業員への待遇改善や、顧客が心地よく感じられる空間づくりを徹底しています。

彼はしばしば「ローカルの可能性を信じることが、国際的価値にもつながる」と語っており、その姿勢がNew Bahruという場に色濃く反映されています。

New Bahruは訪れるべき場所

New Bahruは、観光名所やショッピングモールを一通り見た後、さらにローカルの文化に触れたい人にぴったりのスポットです。

建築やリノベーションとしての見どころも多く、カフェやショップも一つひとつがおしゃれで個性的です。特に食文化やデザイン・カルチャーに関心のある方にとって、ここはシンガポールの新しい一面を発見できること間違いなしです。

シンガポールに行かれる方は、ぜひNew Bahruにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

MRT:最寄り駅はFort Canning駅(DT20 – Downtown Line)、駅から徒歩で約15分
バス:32, 51, 54, 64, 123, 139, 186, 195
無料シャトルバス:40分おきにNew BahruとSomerset駅、Fort Canning駅を巡回

私はオーチャードから公共バスで行き、バス停から徒歩5分位で到着しました(引率付きだったのでバスの路線は覚えてません😉)。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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