MLBの国際化が止まらない:2025年、265人の外国人選手がメジャーで活躍中(ドミニカ・ベネズエラ・キューバが牽引)

国際化するメジャーリーグ、スタジアムの写真 スポーツ・アート

2025年のMLB開幕は、これまでで最もグローバルなシーズンの幕開けとなりました。

MLBの公式発表によると、今シーズンは18の国と地域から265人の外国人選手がメジャーリーグに参加し、全体の27.8%を占めているとのことです(2025年3月時点)。

※954人は、選手登録枠の779人と故障中の173人の合計

この数字は、2024年の264人をわずかに上回り、歴代4位の記録です。世界中から優秀な野球選手が集まるMLBは、まさに“グローバルリーグ”として進化し続けています。

当然のことですが、アメリカ国籍の選手は689人でトップです。

ドミニカ共和国が最多100人でトップを独走

出身国別で最も多くの選手を輩出しているのは、今年もドミニカ共和国(100人)です。1995年にMLBが出身国データを公開し始めて以来、ドミニカは常に最多を記録し続けています。

育成制度やスカウト網の整備が進んでいるこの国からは、多くのスター選手が生まれています。

注目のドミニカ共和国出身選手:

  • フアン・ソト(26歳/外野手/メッツ)
     7億ドル超の契約で話題の若き主砲。高い出塁率と勝負強さが魅力。
  • ラファエル・デバース(28歳/三塁手/レッドソックス)
     長打力と安定感を兼ね備えた中軸打者。
  • エロイ・ヒメネス(28歳/外野手/ホワイトソックス)
     30本塁打級のパワーを持つスラッガー。

ベネズエラからは63人がロスター入り、アクーニャJr.が象徴的存在

続く第2位はベネズエラ(63人)。長年にわたり多くの野手・投手をMLBに送り込んできた実績ある国です。

注目のベネズエラ出身選手:

  • ロナルド・アクーニャJr.(27歳/外野手/ブレーブス)
     2023年に「40-70クラブ(40本塁打・70盗塁)」を達成したリーグ屈指のスーパースター。
  • ホセ・アルトゥーベ(34歳/二塁手/アストロズ)
     実績十分のリーダーであり、チームの精神的支柱。
  • ウィリアム・コントレラス(27歳/捕手/ブルワーズ)
     攻守に優れた若手キャッチャーとして注目。

キューバ出身選手は過去最多の26人、3人のスターが活躍中

今シーズンはキューバ出身選手が26人と過去最多を記録しました。長らく政治的制限で参入が困難だった同国からの選手数が増えているのは、MLBの多様性の象徴とも言えるでしょう。

注目のキューバ出身選手:

  • ヨルダン・アルバレス(27歳/DH/アストロズ)
     左の大砲。クラッチヒッターとしても信頼厚い。
  • アドリス・ガルシア(32歳/外野手/レンジャーズ)
     ワールドシリーズでも活躍したパワーヒッター。
  • ルイス・ロベルトJr.(27歳/外野手/ホワイトソックス)
     攻守でハイレベルなプレーを見せるセンター。

MLB全体のグローバル化は今後も進む

今シーズンのMLBの試合は203か国・地域に向けて放映されており、16の言語で実況・解説が行われるなど、国際展開は加速しています。

国籍の多様化は、戦力面だけでなく観客層の拡大にも貢献しており、特に中南米やアジア市場での人気向上が期待されています。

ドジャースとカブスの開幕戦で証明されたように、アジアでの事業拡大にも力を入れてますね。今後MLBの国際化がどこまで進むのかにも注目です。

広がるMLBと日本のプロ野球の格差

この何十年間で日本のプロ野球とMLBの格差が拡大したことが問題になっています。MLBの放映権料は約6000億円で、プロ野球は約300億円(20倍の差)

MLB選手の平均年俸は7億6000万円、プロ野球選手の平均年棒は4905万円とのことです(スポニチアネックス)。

日本のプロ野球の外国人枠は、最大4人です。一軍登録は最大29人なので、12球団で348人。うち外国人選手は48人、割合にすると14%弱です。外国人枠については賛否がありますが、MLBの半分とは悩ましいところです。

外国人選手を増やせば、観客動員数と放送権料が上がる保証がないし、そのためにはMLBでバリバリの選手を呼ばねばならない。

でもそんな高額は払えないし。。。しかも、外国人が増えると日本人選手の起用が減るし、ファンの数も減る?、など堂々巡りになりそうです。

日本の野球界のためにも、内需拡大のためにも、日本野球機構に改革を促進して欲しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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