高まるタレント・アクイジションという競争

一凛の黄色い花 政治・ビジネス

アメリカ企業は通常、人事的機能を担う部門として「人事部」と「タレント・アクイジション部門(リクルート部門)」が別々に存在します。私が以前に勤務していた外資系企業の場合も同じで、タレント・アクイジション部門はいかにスペックに合った社員を獲得するか、という使命にフォーカスしていたイメージがあります。一方、人事部はリストラや退職勧告などの「汚れ役」の一面もあり、人事といえばフレンドリーな雰囲気の日本企業との違いに驚いたものです。

タレント・アクイジション部門(Talent Acquisition:才能の獲得)の役割

タレント・アクイジション部門は、新しい人材を採用することに特化したチームです。人事部の一部として機能する場合もあれば、独立した部門として存在することもあります。採用の一部を外部のヘッドハンターや転職エージェントに委託することもあります。特にエグゼクティブ層や技術職では、外部の力を借りるケースが一般的のようです。

タレントアクイジション部門の役割

プロジェクト毎に採用が必要だった前職では、1日に10人かそれ以上の「インタビュー」を行い、それに膨大な時間を投下していたとのイメージが強いです。

日本で活躍する転職エージェント

ところで最近テレビ広告が盛んな転職エージェントについても、強く印象に残っていることがあります。彼らは紹介手数料が収入源ですが、紹介した人材の年収の35%~40%が相場というところです。求職者は自ら応募してくるので、殆ど投資をせず商材を獲得できます。人材のミスマッチがあればあるほど儲かる、というモデルですが今後も益々拡大する傾向にありそうです。因みに欧米でも転職エージェントはありますが、LinkedInやリファーラルが一般的のようで、当時のアメリカの上司に採用にお金がかかると言ったらビックリされました。


日本企業はグローバル展開をしていても、役員は全員日本人というパターンが殆どです。日本には新卒採用という世界でも特殊な慣例もあります。世界の人材獲得競争は今後より激しくなるでしょうが、色々な国のタレントが日本に集まるようになればより良くなると思いました。

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