同じ会社から2度も解雇はありか?

非常口サイン 政治・ビジネス

一般的に外資系企業というものは人事においてドライであり、人材を大切にしないと言われています。一方、日本企業は一度雇ったら解雇できない、というジレンマを抱え訴訟問題に発展するケースもあるようです。どちらが良いかは別として、外資系企業にも色々あり、また時代や景気によりポリシーは変わるので一括りにはできませんが、私の悲惨な体験を共有したいと思います。

大きく2タイプある外資系企業

一口に外資系企業と言っても色々な雇用形態があり、大きくは日本で株式会社や合同会社として法人登記をしているグループと、日本に拠点はあるものの社員はアメリカ本社と直で雇用契約を結ぶケースとに分かれます。一般に言われる外資系とは前者のことで、企業によりますが雇用形態はほぼ日本企業と同じで、比較的「従業員フレンドリー」だと思います。

私はどちらのパターンも経験しているのですが、現在も含め「アメリカ本社と直契約」の経験も豊富に持っています。そんな中で、一生忘れることができない大変厳しかった経験をお話したいと思います。なんと同じ会社で2回もクビになったんですから。

一度目の解雇宣告

その会社に入社したのは、先方から何度も「ぜひウチに入社して欲しい」というメッセージをいただいたからです。主にマーケティングのコンサルテーションを提供する会社で、私の上に日本オフィスの社長がおり、私は副社長というポジションで入社しました。

入社して1年ほど経った頃、ある日アメリカ本社の幹部チームとの電話会議に参加せよ、とのお達しがありました。そこで突然「解雇」を告げられたのです。理由は「あなたのパフォーマンスが悪い」ということで、何の抵抗もせず退職となりました(数か月のパッケージは貰いましたが)。

ところが約1か月後に再びアメリカ本社からコンタクトがあり、「ぜひ我が社に戻って欲しい、15%給料アップするから」とのこと。まさかと思いましたが、日本の社長が急遽退職するということで、白羽の矢が立ったということです。その社長に対しては「早く言ってよ~」と思いました、ホント。

二度目はまるでハリウッド映画の世界?

その約1年半後、私はアメリカ本社の幹部と日本のスタッフ増員の話を進めていました。面接はアメリカの人事により進められ、その人は1月に入社が決定しました。翌年、正月明けに出社すると、なんと予告なしでその幹部が来日しており、その場で私は「解雇」を宣告されました。つまり結局私の代役を探していたということです!まるでハリウッド映画のような展開に驚愕しましたが、「この会社ならやりかねないな」と冷静になり、オフィスを後にしました。

この2回目のクビで自分で成長したなと思ったのは、アメリカの幹部に対しその場で「弁護士と相談する」と即座に言えたことです。これにより5か月分のパッケージ(給与)を貰うことができました。


これが私のキャリア形成上どれだけ役に立ったかは不明です。強いて言えば、アメリカ人の「金を稼ぐための貪欲さとスピード感」を学んだということでしょうか。不名誉なことですが、貴重な経験だったと思います。

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