ロバート・マローン博士が警鐘!“恐怖で操られる医療”の実態とMAHA政策の課題

夕焼けに祈る男性 政治・ビジネス

新型コロナウイルスをきっかけに、世界の医療体制や公衆衛生の在り方に疑問を抱いた方も多いのではないでしょうか。

2025年4月、アメリカ・アリゾナ州フェニックスで行われたロバート・マローン博士の講演は、こうした問題意識に鋭く切り込んだものでした。

mRNAワクチン技術の開発者として知られる博士は、今年7月にCDC(アメリカ疾病予防管理センター)の委員に任命される立場でありながら、「現代医療は恐怖によって市民を操る“心理的バイオテロ”に陥っている」と強い警鐘を鳴らしました。

今回は、マローン博士の講演での発言から、彼の問題視するポイントを探ってみたいと思います。

「死の恐怖」が社会を動かす武器になっている

マローン博士は、現代の公衆衛生が「fear porn(恐怖ポルノ)」と呼ばれる心理的手法を使って大衆を誘導していると指摘します。

これは、「死の恐怖」をメディアと医薬業界が巧みに利用し、接種や隔離、行動制限といった施策を強制する仕組みです。しかも、その根拠となる統計や予測モデルの多くが、実際には科学的な裏付けに乏しいものであったことが後から明らかになっています。

特にコロナ禍においては、政府や製薬企業、情報機関が一体となり、恐怖を煽るメッセージを“世界規模で統一”していたとマローン博士は語ります。

当初、博士はCIAが関与していると考えていましたが、実際にはその「さらに下請け機関」とも言えるUSAID(米国国際開発庁)が情報操作の中心だった可能性があると示唆しました。

医療は「科学」から「原理主義」へと変質した

もう一つ博士が強調するのは、現代医療が「科学」から「サイエンティズム」へと変質してしまったことです。

サイエンティズムとは、「科学だけが真実を語る唯一の方法であり、他の知識体系や価値観は信用できない」とする立場や思想です。

これは「疑うことを許されない真理」を絶対視し、異論や新たな発見を排除する宗教的な体質を指します。マローン博士は、異端者を排除するこの構造が、過去の多くの医療革新を潰してきたと述べています。

たとえば、現在の公衆衛生政策を主導しているのは、医師ではなく、2年程度の教育で取得できる「公衆衛生学修士(MPH)」を持つ官僚たちです。彼らは生物学や臨床の経験がないまま、統計だけをもとに政策を設計します。

結果として、「ワクチンさえ打てば安全・安心」というような単一変数の最適化に偏った政策が続出し、現場の医療や患者個人の多様性が軽視されているのです。

ケネディ長官率いるMAHA政策への複雑な評価

マローン博士はこの講演の中で、ロバート・ケネディJr.厚生長官が主導するMAHA(Make America Healthy Again)政策についても言及しています。

この政策は、子どもの慢性疾患や食品の安全性、ワクチンの副作用、環境ホルモンの問題などに真正面から取り組むものであり、その理念自体は多くの国民に歓迎されています。

たとえば、食用着色料の撤廃や、グリホサート(除草剤)の見直し、小児ワクチンの安全性再評価など、現実的な成果も出始めています。

確かに、こうした取り組みは「製薬企業や食品産業のロビー活動に翻弄されてきた従来のアメリカ医療」に対する反旗とも言え、希望の光のようにも見えます。

しかし、マローン博士はここにも強い懸念を示します。なぜなら、良かれと思って始まった健康政策が「国家による健康管理=医療ファシズム」へと変質する危険性をはらんでいるからです。

たとえば、「ジャンクフードを食べる自由」は尊重されるのか?「サプリや自然療法を選ぶ自由」はどうなのか? MAHAが国家プロジェクトとして制度化されれば、「健康のため」という大義名分で、個人の選択が制限される社会が到来するリスクもあるということです。

すべての人が健康的な食事をすれば、医療費は下がる可能性はありますが、選択や表現の自由が奪われる可能性があると思いました。

「健康」という名の全体主義にどう向き合うか

マローン博士は、MAHAの理念を否定しているわけではありません。むしろ、健康と自由を両立させる制度設計こそが今求められていると強調します。

行政主導で公衆衛生を改善する必要はある一方で、「どこまでが国家の責任で、どこからが個人の自由なのか」についての社会的合意が不可欠なのです。

現代の医療制度、特にアメリカでは「医療費の獲得」と「ビジネス・利益」が優先され、過去の政策決定の見直しはほとんど行われません。これはワクチン政策や医薬品承認、食品添加物の規制緩和など、多くの分野において共通する問題です。

マローン博士は、「科学的根拠よりも既得権益が優先される構造を解体しなければ、いずれMAHAもまた腐敗する」と警鐘を鳴らします。

保険制度の軽量化と選択の自由

ロバート・マローン博士のメッセージは、医療の専門家だけでなく、生活者の一人ひとりに問いかける内容でした。「健康の基準とは何か?」「その選択を自分で下す自由があるのか?」

例えば、日本でもがんと診断された場合、「国や医療業界の勧める治療法が正解であり、自然療法は誤り」などの圧力があることは確かです。

日本でも社会保障費は年々増加し、病院のお世話にならない私としては、国民皆保険などは最悪の仕組みだと考えています。結局、健康保険は使ったもの勝ちであり、健康オタクには不利な制度となっています。

また、医療費を始め、国の税負担と配分はどんぶり勘定です。保険制度は各自治体に組み込まれているため、国民負担は大きいです。長寿=医療費増大という図式も、いまいち納得できません

ケネディ長官の掲げるMAHAが真の改革となるのか、それともこれまでの官僚制度に逆戻りするのか?

医療に限らず、徴税と再配分、国の制度、法律などの改正については、国民の監視と関与が益々重要になったと思います。黙っていては、政府から搾取され続ける構造は変わりません。情報を入手し、行動を起こしましょう

最後までお読みいただきありがとうございました。

資料:Public Health or Medical Fascism?

タイトルとURLをコピーしました