トレバー・バウアーが独自トレーニングを紹介・沢村賞を目指してやっていること

横浜ベイスターズ・バウアー スポーツ・アート

4月13日、バウアーがYouTubeに「来日初先発はほぼ完璧だったを公開しました。

目標やトレーニング方法、そして副業で行うビジネス(!)などについて、彼の揺るぎない取り組みをハイライトで紹介したいと思います。

有言実行なるか、沢村賞の受賞という目標

サイ・ヤング賞と日本プロ野球の沢村賞。この両方を受賞した選手は、いまだ存在しません。バウアーは改めて、その歴史的快挙を目指すと宣言をしています。

Photo:Trevor Bauer YouTube

沢村賞の獲得に向け「7つの基準」を満たすべく、バウアーは緻密に練られたプランと日々の実践によって実現しようとしています。

 沢村賞7つの選考基準:

  1. 15勝以上の勝利数
  2. 150以上の奪三振数
  3. 10以上の完投試合数
  4. 2.50以下の防御率
  5. 200イニング以上の投球回数
  6. 25以上の登板数
  7. 6割以上の勝率

因みに、この沢村賞の基準は「現代野球に合っていない」など色々な方面で議論を呼んでいますね。

チーム合流当初は、チームイベントの多忙さにより、十分な投球練習ができず、ストレスのかかるトラブルも発生しました。ここで彼が注力したのは、ただの技術的な課題だけではなく、メンタル状態と身体コンディションの密接な関係のバランスです。

日々アプリで睡眠とメンタルの状態を管理

バウアーは自身の体調を数値で管理しています。毎朝アプリで「睡眠スコア」や「身体の準備度(readiness)」を確認することで、自分の状態の客観的な把握に努めています。

Photo:Trevor Bauer YouTube

アプリで身体の準備度スコア(Readiness Score)をモニターするバウアー。26とは低い!

この日の睡眠スコアはわずか35。これでは思うようにパフォーマンスが出せないと彼は冷静に分析しています。

さらに、突発的な社内問題によるストレスや連日の睡眠不足により、心身ともに疲労が蓄積。試合前夜は、電話対応と色々な対応に追われ夜中まで眠れず、試合当日の目標を「投げ終えること」に切り替えたそうです(仕事のし過ぎで野球に専念できてない😖)。

勝利や奪三振の数ではなく、怪我をしないことが最優先事項になるほどの厳しい状況の中、彼は冷静に現実を受け止め、ポジティブな姿勢を貫いています。

低強度の独自トレーニングの取り入れ

今回のビデオの中では、試合後のルーティンでやっているスタティック 90ドリル(自分で命名)について詳しく紹介しています。

低強度(Low intent)の取り組みの中で、彼が特に気に入っているエクササイズのひとつとのことです。

Photo:Trevor Bauer YouTube

「後ろ足のつま先をターゲットに向けて、かかとは地面から浮かせる」とやり方を説明するバウアー。

これはヒップ(腰)をまったく動かさないで上半身だけを後ろに回転させ、このヒップを使って全身を前方へと駆動させる練習だそうです。

この練習は前脚の使い方に問題がある人の場合、逆効果になる可能性があるとのことです。この練習を行う前に、自分にその欠陥がないかを確認することが大切とのこと。

バウアーは自身が開発し、指導を行うアプリ4APPのトレーニング、Ultimate Pitching Programへの加入を推奨しています。彼が投球フォームを分析し、最適なスローイングプログラムを作成してくれるそうです。

身体や筋肉の動きを常に意識し、自らの投球をデータと感覚の両面から分析する姿にはいつもながら敬服します。

自身がプロデュースするグローブ、Breezeの販売も好調

こうしたハードな日常の中でも、バウアーは着実に“もう一つの目標”を形にしています。それが、自ら企画・開発した野球グローブブランドBreeze(ブリーズ)の立ち上げです。

Bleezeはアメリカのカスタムグローブを専門とする、ProSpec Gloves社が製造しています。今回販売のグローブのスペックはバウアーが使用するものとまったく同じです。生産国は不明です。

販売は好調なようで、150個の初回ロットは即売り切れとなり、入荷まで2~3か月待ちとのツイートをしています。

バウアーはこれまでに複数のグローブを使用しており、過去にはZETTや和牛JBを使っていました。

ある日(2023年)グローブを忘れたバウアーは、横浜市金沢区のスポーツ店「クロスポベースボールショップ」を訪れ、和牛JBに遭遇し、そのクオリティーと使いやすさを絶賛していました。

彼のビジネスへのスタンスは非常にアメリカ人らしいですね。日本人選手だったら練習中にYouTubeを撮影していたり、自分の商品の宣伝をしていたら怒られそうですが、アスリートの新しい形を示していて面白いです。


沢村賞という目標が正しいのかは正直わかりませんが、バウアーが楽しみながら真剣に取り組む姿は応援したくなります。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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