カタカナ語に溺れる社会:日本語の不自由な日本人

空飛ぶ鳥の群れ 文化・言語

私たちは日々、英語を始め多くの外来語を使って生活をしています。正確に言うと、外来語を使わないと意味が通じないほど、カタカナ言葉に依存してコミュニケーションをとっているんです。

最近、在日外国人が増えて日本が買われてしまうのでは、というニュースを耳にしますが、この日本語の問題も同様にヤバい感じがします。

今日はそんなことについて探ってみたいと思います。

カタカナ語でしか意思疎通ができない日常語

例えば以下のカタカナ語は、日本語にすると意味が異なり混乱を招いたり、そもそも日本語にできないものもあります。

サービス:奉仕だと「見返りを求めない」というニュアンスを含む

コミュニケーション:「連絡、伝達」では双方向感がでない!

デザイン:「意匠」では和風に限定される

コンピュータ:「計算機」では意味が通じない(中国語の「電脳」のほうが近い?)

スマートフォン:日本語すらない!

インターネット:日本語が見当たらない…

テレビ:そもそもこれも元々日本語化されていなかった!!

そもそもなぜ日本語で言わないのか?

日本は文明開化をきっかけに、西洋の思想や文化を積極的に輸入してきました。更に戦後の高度経済成長期から現在に至るまで、政治や中央省庁は欧米の影響を強く受けていると感じます。

決定的な理由としては、アメリカに戦争で負けたということが大きく影響していると思います(古いけど)。

東京銀座要路煉瓦石造真図 歌川国輝画(二代) 明治6年(1873)刊

そして行政や教育の現場でカタカナが使われることにより、必然的ににそれが国民に浸透するようになったのでしょう。政府はマスコミにカタカナを使用させ、外国語の導入が更に進んだと考えられます。

そしてビジネスの現場でも、日々大量の外来語が押し寄せてきています。その数の多さの余り、そのままカタカナにして使用するケースが増えていると思います。

理解されなくても使われるカタカナ語

かなり古いですが、文化庁が2002年に実施した「カタカナ語の認知率・理解率・使用率調査」の結果によると、多くのカタカナが理解されずに使用されていることがわかります。(有効回答数:3,559名)

2019年に発表された文献「カタカナ語の英語学習に対する影響」では、カタカナ語の理解度の追跡調査を実施しています。(※サンプル:大学生75名)

双方を比較すると、時間が経過しても殆ど理解率が上昇していないことがわかります。

外来語理解度(2002年)理解度(2019年)
インキュベーション2.0%3.3%
エンフォースメント2.3%3.4%
コンソーシアム1.3%4.1%
タスクフォース3.6%4.9%
メセナ3.0%5.7%
エンパワーメント3.0%5.7%

文化庁は2002年以降この調査を実施していませんが、継続して課題や問題点を明らかにして欲しいと思います。

もっと長いカタカナ語も続々登場💦

ここ数年で政府が使い始めた新しいカタカナ語です。

ヤングケアラー家事や家族の世話などを日常的に行っているこども

アンコンシャス・バイアス:偏見や思い込み

メイストーム:春の嵐(日本語のままでも良いのでは?)

ローリングストック:蓄える→食べる→補充を繰り返し、常に一定量の食品を備蓄する方法

オーバードーズ:薬の過剰摂取

リフィル処方箋:1通で最大3回まで繰り返し使用できる処方箋

ウェブアクセシビリティ:視覚障害、聴覚障害、色覚特性のある人などにも対応したウエブサイト

誰がどういう理由でカタカナにするか・日本語にするのかを決めているのか不思議になります。

プログラムや制度の目的、対象者の年齢を考えて名称を決めて欲しいですね。

雰囲気重視のこども家庭庁のポスター

文化庁は、2021年にカタカナ語の使用について調査をしてます。新しい用語の表記について、「この言葉をそのまま使うのがいい」とした人はそれぞれ以下の通りです。

  • ブースター摂取:12.9%
  • ブレークスルー感染:12.9%
  • ニューノーマル:11.6%

やっぱりわかりやすさが重視されることは間違いありません。

テクノロジーやAIなど先端技術分野で日本は後続グループにいるので、新しい専門用語は先頭ランナーのアメリカに習うことになります。今後は益々世の中にカタカナが増えていくことでしょう。

実は年金制度も外来を利用

今、個人投資で話題のNISAは、イギリスで1999年に導入されたISA(Individual Saving Account)という税制優遇システムのパクリです。

過去に日本版401kどいう確定拠出型年金もありましたが、これも元々アメリカにあった401kをモデルにしています。そもそも401って何なの?401という名称をを使わなくても良かったのでは?

政治家もお役人も海外視察が大好きです。外遊をしては新しいものを仕入れ、日本に導入することを繰り返してきたのでしょう。


日本人は政治家を筆頭にあいまいな表現が好きで、ノリや雰囲気で物事を決めるのを得意とする人種だと常々思っています。

わかりやすく言うよりも、あいまいさを残したいからカタカナ語を多用しても気にならないのでしょう。

意思伝達はお互い理解できてなんぼなので、少なくとも国家レベルの話では正確な言葉・表現を使用して欲しいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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