日本人の苗字の中にはローマ字表記が偶然英語の単語と被り、景色が違って見えるものが幾つかがあります。本人も知らず知らずのうちに、欧米の人たちから賞賛の目で見られたり、親近感を持たれることがあるかもしれません。近年では子供に海外でも通用する名前を付けるのが当たり前になりましたが、海外でも通用する苗字にスポットをあててみたいと思います。
1.布施さん > Fuse
布施さんはローマ字にするとFuseです。英語の動詞で「溶ける」「融合」などの意味を持ち、電気製品や車に使う電子部品のヒューズとしても馴染みがありますね。英語では[fjúːz/フューズ]と発音するので、ヒューズは和製英語のようです。英語ネイティブの人から「フューズさん、こんにちは」など声を掛けられても、自分の名前とは気が付かず無視してしまいそうです。ラテン語では[フーゼ]と発音するらしいので、「布施」の音に近くあまり違和感はありませんね。
2.能勢・野瀬さん > Nose
これは皆さんご存じの「鼻」ですよね。英語では[nōz/ノーズ]と発音され、英語ネイティブの人と自己紹介のときには、間違いなく「鼻」を想像されることでしょう。そして瞬時に長期記憶に分類され、決して忘れ去られることはないでしょう。国際営業職の方には頼もしい名前であることは間違いありません。但し、正しい発音を覚えてもらうには時間がかかりそうです。
3.後藤・五島さん > Goto
後藤さんは英語ネイティブからは、Go to[go-tu/ゴートゥー]として認識されます。「~に行く」という意味以外に、”He is my go-to person.”などのように「頼りになる人」という形容詞の表現もあります。また、ビジネスの世界ではGo-to-Market Strategy(新製品のローンチ戦略)という表現がありますが、ネイティブは”Go-to”と省略して言うことがあります。ネイティブに「ごとう」と発音させるのは難しいかもしれませんが、ポジティブな印象の名前であることは間違いありません。
4.広瀬さん > Hirose
我々が何気なく呼んでいる名前ですが、英語ネイティブには「なんてステキな名前!」との印象を与えることでしょう。そうです、「Hi Rose – こんにちは、ローズ」という名前なんです。更に、広瀬真理さんという名前の場合、「Hi Rosemary – こんにちは、ローズマリー」となり、元の名前から思いもよらない好印象を与えることになるでしょう(薔薇とローズマリーは別物ですが)。羨ましい限りです。
5.工藤さん > Kudos
日本ではあまり馴染みのない単語ですが、Kudos [ko͞o dōs/クードス]は「称賛」や「賛辞」を意味します。会社でも良い成績をあげた人に対し、”Kudos to Mike!”などの称賛の声をよく目耳にすることがあります。イギリスではこれを[kjuː.dɒs/キュードス]と発音しますので、余計にややこしくなりそうです。しかしどちらもポジティブな印象を与えることに変わりはありません。
世界は異なる言語や文化から構成されています。他の言語に広げてみるともっと面白い景色が見えてくるかもしれません。今後新たな発見がありましたら、また報告をさせていただきます!

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